第1章・第5話
理解が起きたとき、人生は静かに変わり始める
ここまで読み進めてくださったあなたに
まずお伝えしたいことがあります。
もし、今
「何かが劇的に変わった感じ」が
していないとしても——
それは、まったく問題ありません。
回復は
雷が落ちるように
突然起きるものではないからです。
多くの場合
最初に起きる変化は
とても静かで、目立ちません。
たとえば
・反応が出たあとに、
少しだけ間が空く
・「またダメだ」と責める前に
言葉が一拍遅れる
・自分の内側を
ほんの一瞬、見つめられる
それくらいの変化です。
けれど
それはとても大きな意味を持っています。
なぜなら
それまで自動的に動いていた反応に
「理解」が入り始めている証拠だからです。
第2話・第3話で綴ったように
反応は
あなたを苦しめるために
生まれたものではありません。
無意識の前提と
傷ついた記憶のフィルムを抱えながら
それでも生き延びるために
心が選び続けてきた方法でした。
その本当の意味が
初めて理解され、悪者にされず
愛をもって見つめられたとき
反応は
「もう、そんなに
頑張らなくていいのかもしれない」
と、少しずつ力を抜いていきます。
これは
意志で止めた結果ではありません。
「役割を終えたから消えた」
のでもありません。
理解と愛によって
必要性が薄れていった・・・
その結果です。
だから
反応が完全になくならなくても
焦る必要はありません。
出てきてもいい。
また反応してもいい。
そのたびに
「ああ、ここまで必死だったんだね」
そう声をかけられる自分が
内側に育っていく。
それこそが
回復の実感です。
人生が変わり始めるとき
多くの人が想像するような
「強くなる」「前向きになる」
という変化は起きません。
むしろ
・無理に頑張らなくなる
・説明できない不安を
責めなくなる
・人や出来事との距離感が
自然に変わる
そんな
力の抜けた変化が起きていきます。

第1章でお伝えしたかったのは
「どうすれば変われるか」
ではありません。
「あなたや、あなたの子どもに
起きていたことは
壊れた結果ではなかった」
「そこには、
意味と構造があった」
その理解だけです。
そしてこの理解が
これから先の章で扱っていく
すべての土台になります。
次の章からは
視点を少しだけ外に向けます。
親子関係、学校、教室、家庭…
具体的な関わりの中で
この“心の構造”が
どう影響しているのか。
そして
大人がどこに立てば
子どもと自分自身を、同時に守れるのか。
「関係性の中で起きる反応」
をテーマに進んでいきます。
急がなくて大丈夫です。
理解は
あなたのペースで進みます。
そして、ここまで読んだこと自体が
すでに一つの大きな一歩に
つながっています。
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▶ この章を続けて読む
【 第1章|心の構造 一覧】
https://kokoronokizu.jp/tag/第1章_心の構造/
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岩永留美
心の傷を回復と成長の力に変える|逆説人生法則メソッド開発



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