【3章-1】安心し始めたとき、最初に戻ってくるもの

心の傷と回復

第3章・第1話

安心し始めたとき、最初に戻ってくるもの

安心が少しずつ戻ってくると
子どもの内側では
静かな変化が始まります。

それは、いきなり行動が
「元に戻る」ことではありません。

今回は
回復が動き出したとき
心の中で何が起きているのかを
見ていきます。

回復が動き出したとき
子どもにいちばん最初に
起きる変化は
なんだと思いますか?

それは——

感じることが、戻ってくる
という変化です。

それまでの子どもたちは
感じすぎないことで
生き延びてきました。

・傷つかないために。

・失望がついてくる
 期待をしないために。

「何も感じない」
「どうでもいい」
「別に平気・・・」


そうやって
自分の感覚を遠ざけることで
心のバランスを保っていたのです。

ところが
「ここは少し安全かもしれない」

そんな感覚が芽生えると
心はゆっくりと
守りを緩め始めます。

すると
今まで押し込められていたものが
少しずつ首をもたげてきます。

・うるさい
・疲れる
・嫌だ
・腹が立つ
・悲しい

一見すると
「前より不機嫌になった」
「わがままになった」

そんなふうに
見えるかもしれません。

でも
これは悪くなったのではありません。

============
感じられなかったものが
感じられるようになった

============
という変化です。


感覚が戻ると、
次に戻ってくるのは
自分の輪郭です。

「本当は、行きたくない」
「今日は、話したくない」
「それは、やめてほしい」

以前なら、
飲み込んでいた言葉が
心の中に浮かぶようになります。

それは反抗ではありません。

自分と他人の境界が
もう一度、立ち上がってきた
サインです。

この段階では、
行動は、まだ変わりません。

学校に行けるようになるわけでも
前向きになるわけでもない。

でも、心の奥では
確実に変化が起きています。

・感じられる
・嫌だと思える
・自分の感覚を持てる

これは
回復の「土台」そのものです。

回復は
一見すると
前よりひどくなったような
真逆の姿をして現れます。

けれど
この段階を安心して
通過することができれば

その後の変化は
静かながらも、強く
折れにくいものになります。


次の話では
この「感覚の回復」が進んだとき

子どもの中に
「自分は、ここにいていい」
という感覚が育まれていき

それがどう発展していくのかを
見ていきます。


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▶ この章を続けて読む
【第3章|子どもの内側の変化】
https://kokoronokizu.jp/tag/第3章_子どもの内側の変化/

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岩永留美
心の傷を回復と成長の力に変える|逆説人生法則メソッド開発

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